信州のお寺めぐり
 ( 2016.07.26~31 )

 信州の山深い温泉地(鹿教湯温泉)のホテルに連泊して、善光寺や常楽寺(北向観音)など、長野県内に点在するいくつかのお寺にお参りしてきました。

安楽寺(長野県上田市)の八角三重塔(国宝)



鹿教湯温泉
 かけゆおんせん

 長野県の北部(松本市の北東やく20km)の、上田市の山中にあるひなびた温泉地。鹿に姿を変えた文殊菩薩が信仰心の厚い猟師に温泉の場所を教えた、という開湯伝説からこの名がついた。長逗留に来る客が多いそうだ。温泉街を流れる内村川の左岸には旅館が並び、右岸の杉木立には文殊堂や温泉薬師堂があって、湯治客の格好の散策コースになっている。

鹿教湯温泉のホテル街

今回の旅行でお参りしたお寺

・善光寺:長野市 「牛に引かれて」お参りするお寺。←若い人には通じないかも。
・常楽寺:上田市 善光寺と対でお参りする「北向観音」で有名。
・安楽寺:上田市 八角形の三重塔(国宝)で知られる。
・天龍寺:上田市 日本三大文殊の一つとされる文殊堂や温泉薬師堂がある。


善 光 寺
 ぜんこうじ
 山号は定額山(じょうがくさん)、寺号は善光寺。日本において仏教が諸宗派に分かれる以前からの寺院であることから現在でも無宗派の単立寺院で、宗派の別なく宿願が可能な霊場として全国から参拝者が訪れる。

 仁王門から山門へと続く参道(仲見世通り)の両側には土産物店などが並び、その賑わい振りはさすがに善光寺さんだと思う。大学時代に一度来たことがあるので約60年ぶりの再訪となったが、ジリジリと照りつける真夏の太陽に閉口して、周りの景色を観るのもそこそこに本堂の日陰に駆け込んだ次第。(我ながら情けない)

  所在地:長野県長野市元善町
  アクセス:JR(orしなの鉄道)の長野駅から善光寺大門まではバス、
        そこから本堂までは徒歩5分。



仁 王 門



仁王門から見た仲見世通り

仲見世通りの賑わい(外国人の観光客はあまり居なかった)



牛の彫刻

 「牛に引かれて善光寺参り」の象徴。観光案内所に鎮座していた。けっこう大きくて、1.5mほどはありそう。



山 門

 すごく立派な楼門で、ちょっとしたお寺なら本堂にしてもおかしくない程の大きさだ。

本堂 創建以来十数回もの火災に遭った。現在の本堂は宝永四年(1707年)に再建されたもので、江戸時代中期を代表する仏教建築として国宝に指定されている。間口約24m、奥行き約54m、高さ約26m、屋根は総檜皮(ひわだ)葺きという国内有数の木造建築。


常 楽 寺
 じょうらくじ
 天長2年(825年)、三楽寺(注)の一つとして建立された天台宗のお寺・・・と言うよりも、別院の「北向観音」の本坊と言った方が通りが良いだろう。茅葺き屋根の本堂と、境内に植わっている「御船ノ松」(みふねのまつ)は一見の価値あり。特に御船ノ松は樹齢350年で枝の広がりが18mもあり、巨大な盆栽を思わせる樹形は見事だ。
  (注)三楽寺:別所温泉にある安楽寺・常楽寺・長楽寺(焼失)の3寺。

   所在地:長野県上田市別所温泉
   アクセス:上田電鉄の別所温泉駅から徒歩10分

上田電鉄の車両 派手なラッピングがされているこの電車に乗って(常楽寺のある)別所温泉へ行った。余談ながら、上田市やその周辺は、現在放映中のNHKの大河ドラマ「真田丸」一色だ。(笑)

常楽寺の本堂  重厚な茅葺き屋根が見事

御舩ノ松 樹齢350年・樹高8.2m・枝の広がり18.2m

 北向観音(きたむきかんのん)

 上記の通り、近隣にある天台宗の常楽寺を本坊とする寺院。常楽寺が伽藍の一部として所有・管理する観音様が安置されている。寺伝によれば、平安時代初期の天長2年(825年)に、円仁(慈覚大師)によって開創されたという。

 北向観音という名は堂が北向き(善光寺の方向)に建つことに由来する。本堂が北に向いているのはわが国でもほとんど例がないそうだ。南向きに建立された善光寺が来世の利益を祈願するお寺であるのに対し、北向に建立された北向観音が現世の利益をもたらすといわれており、その両方にお詣りすることによって現世と来世の幸せを願うことができる、ということらしい。

 ま、そんな講釈は別にして、肝心の観音様は秘仏であるために一般公開されておらず、そのお姿を観ることは出来なかった。で、本堂に居られたご住職に「何年かに一度・・・とかいったご開帳はあるのでしょうか?」と尋ねたら、ピシャリと一言「秘仏ですから、ありませんっ!」。こっちは「あ、そうですか」・・・で終わり。無知な衆生はどうにも救いようがないのかなぁ。(苦笑)

  所在地:長野県上田市別所温泉
  アクセス:上田電鉄の別所温泉駅から徒歩10分

北向観音への参道 奥に見えるのは本堂

本 堂  この中に観音様が居られる(はず)


安 楽 寺
 あんらくじ
 伝承では天平年間(729 - 749年)に行基が建立とも、また平安時代の天長年間(824 - 834年)の創立とも言われる曹洞宗の寺院。多くの学僧を育てていたこの寺も、北条氏滅亡(1333年)後は、寺運も傾いて正確な記録も残らないが、国宝、重要文化財等数多くの鎌倉時代の文化遺産を蔵し、信州最古の禅寺のおもかげを残している。特に現在では日本で唯一となった「八角形三重塔」(八角形をした三重塔・国宝)が有名。

  所在地:長野県上田市別所温泉
  アクセス:上田電鉄の別所温泉駅から徒歩10分

本堂へ登る石段 木々の間を抜けてくる風が涼しい

本堂(左)と庫裡 咲いているのはキキョウ(青)とオニユリ(橙)

本堂から山道を登ってくると、檜林の中に三重の塔が見える。

八角三重の塔(国宝)
現在では日本で唯一となった、八角形をした三重の塔。塔は四重に
見えるが、最下層は屋根ではなくて、ひさしに相当する「裳階」(もこし)だそうだ。


天 龍 寺
てんりゅうじ
 鹿教湯温泉(かけゆおんせん)の入口にあるお寺。創建は江戸時代初期、本尊は釈迦牟陀仏。「文殊堂」の別当として開基した。

天龍寺の本堂 最近建て替えられたようだ。

 文殊堂(もんじゅどう)

 上記天龍寺の別院として、内村川をはさんで旅館街の対岸の杉木立の中に建っているお堂。宝永六年(1709)に行基の弟子・園行によって建立されたと伝えられており、行基が彫った文殊菩薩像が安置されている。屋根は胴板ぶき、入母屋造で正面中央や四囲の欄間などに多くの彫刻が施されており、江戸時代中期、元禄時代の仏堂の作風を明瞭に示す県内有数の建物。

文 殊 堂


 薬師堂(温泉薬師堂)

 病気平癒の仏様である薬師如来が安置されている薬師堂で、文殊堂のすぐ近くに建っている。茅葺き屋根には草が生え放題で、今にも崩れ落ちそうだ。再建を計画中らしい。



おまけ・・・上高地を散策

 「上高地」は誰もが知っている山岳景勝地ですが、旅程の一日をさいて、梓川沿いの散策路をちょこっと歩いてきました。上高地については今さら説明することも無いのですが・・・

上高地(かみこうち)
 長野県西部の飛騨山脈南部の梓川上流にある景勝地。飛騨山脈(北アルプス)の谷間(梓川)にある、大正池から横尾までの前後約10km、幅最大約1kmの堆積平野である。中部山岳国立公園の一部ともなっており、国の文化財(特別名勝・特別天然記念物)に指定されている。


 所在地:長野県松本市
 アクセス:JR松本駅(又は新島々駅)からバス(またはタクシー)

・・・ということですが、梓川沿いの散策路から北アルプスの峰々を眺めたり、脇道に入ってヤマオダマキやキツリフネなどの野草を観てきました。

梓川と河童橋と穂高連峰と
(This is Kamikochi. ・・・といえるショット)

白樺並木が植わった、梓川沿いの遊歩道

上高地帝国ホテル

 散策路や林間にはこんな花が咲いていた

サラシナショウマ(キンポウゲ科)

キツリフネ(ツリフネソウ科) スズメウリ(ウリ科)

ヤマオダマキ(キンポウゲ科)

キオン(キク科)

タマガワホトトギス(ユリ科) クガイソウ(ゴマノハグサ科)

クサボタン(キンポウゲ科)

ナナカマドの紅葉(バラ科)
 (関西の高地にある木はまだ青々としているのに)


 今回の旅行は、春先から続いた体調不良による体力の低下を少しでも
回復したい・・・という目的もあってのことでしたが、ダメですねぇ、生来の貧乏性は。(笑) ホテルにじっとしているのが勿体なくて、毎日どこかに出掛けていました。そのお陰で方々のお寺にお参りできましたけど。


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